なんとなくの森

書きたいことを書く ジャンルはごちゃごちゃ

伊坂幸太郎

好きで、一番本数も読んでる作家さん。

話としては現実とちょっと違うフィクションが多いんだけど、その線引きが絶妙で、少し読み進めるとその世界の常識を常識と感じてしまうような危うさといいますか。オーデュボンの祈りではカカシが未来を予想できてしゃべれるんだけど、それだけ聞くとSFかよってなるけど読んでみるとちゃんと現実なんですね。

言い回しもクセがなくて、遊びがあっておもしろい。

ちょっと話は変わりますけど、話に出てくる「奥さん」はみんないい人なんです。夫や子供のことを心から信頼していて、かつ自分というものがしっかりある。あたりまえのようですがそこまで描写されていないながら、その感じがしっかり読み取れます。転じて、伊坂さんの子育て、奥さんとの関係とかも語っていて、知ったのですが、おもしろい、いい考えだなと思うことが多いです。「男の子育ては二軍」だとか。

ただ、話の舞台が仙台が多くて、理由は「地元の方が嘘を書きやすい」だそうですが仙台が地元の人はもっと楽しめるのかなと、いいなって思ったりも。